素材について


素材@(バンブーフレーム)
 メインはは竹フレームを使った作品です。バンブーフレームネットを実際に初めて見たのはかなり前でした。
丁度ネット作りを始めて間もない頃でした。その当時はメープルタイガー、バーズアイなどなど新鮮な素材をとにかく使いたくて
竹フレームにはなんの興味も湧かなかったのが本音です。

 それから時を経てバンブーロッドを使い始めてから「バンブー」という素材に興味が湧いてきました。
最初はバンブーロッドを使っているからランディングネットもバンブーフレームがマッチングが良いし作ろうかなぁって。
軽くてしなりがあり柔軟性に富んだ素材だよねって。源流志向のおいらにはぴったりかもって思いボチボチ作って、
実際使ってみてこりゃ使い易いやって思い本格的に使い始めました。

 バンブーフレームネットのインプレッションは
1.まず軽いって事。内径250〜260mm で網も含めて40〜50g前後。はっきり言ってつけている事を感じないくらい。
2.柔軟性に富む。バンブーロッドでもそうですが独特のしなりがあり尺物や尺近い大物にも対応できます。
3.当然といえば当然ですがバンブーロッドにとても良くマッチします(笑)。
4.使い込むうちにフレームの色が飴色に変化していく。これはすぐに変化は現れませんけど。

などなど。

 見方によっては視覚的にフレーム材として非常にシンプルで、特に杢目が凄い訳でもないからアピール度は
低いかもしれませんね。派手な物をお好みの方にとっては物足りないかもしれません。
その辺を考慮してグリップ材に使う素材は結構選択に悩むんです(笑)。

 以前は外、内のファイバー部分の二枚張り合わせでした。
が最近は間に黒檀や花梨をサンドして色で変化を出す作品も作り始めました。強度アップという良い副産物も生まれたので
フレーム巾を狭く出来る(ネット本体を薄く出来る)事も可能になりました!
一度手にとって持っていただければ良さを感じていただけるのではと思っています。

素材A(新素材発掘?!)
 黒檀や花梨をバンブーの間に挟み変化をつけることで活路を見つけたのだが、如何せん黒檀、花梨が品不足でどうしようって思いなにか使える素材は無いかいなって探していてふっと思いついたのがカーボンシートだった。以前ラジコンをかじっていた為カーボン素材は身近な物でしたから早速探してみた!
オークションで0.2mm圧長さ1300mm位のが出ており少し高かったが落としてみた!

 それとブログでもアップしましたがセルフレーム。べっ甲模様が美しく内張りor外にもっていけばナイスな感じに仕上がります。
どちらもおいらは好きです(笑)。接着も加工もあまり気を使わなくてもいいし塗装もウレタンとの相性はGOODです。

素材B(コラボレーション)
 今後はバンブーフレームネットをメインに制作していきますが、
通常フレームもまだまだ残っておりますので、製作は続けていきます。
オーダーはバンブーフレーム、通常フレーム共に承ります。

素材C(グリップ材)
 以前は「コブ・瘤・こぶ〜〜」って瘤材にこだわっておりましたが、トチの魅力に惹かれてトチトラ杢はかなり集めました。
また瘤よりもトラ杢の方が好きになってきたかな。
まぁ、それはそれとして良い事と勝手に解釈しつつ、ユーザーがどんなものを欲しているのかとかリサーチしつつ
「ぽんたらしさ」を伝えられたら良いなあって思っております。

スタイル別ランディングネット学
オイルフィニッシュ、ウレタン塗装の二種類の塗装を行っていますがどちらにも長所、短所があります。
あまりその事を触れている制作者はいない(少ない)と思っているので、その辺をちょっと。

ウレタン塗装(長所)
・鏡面仕上げするととにかく素晴らしい艶が出て杢目の美しさを際立たせる事が出来る。
・↑見た目(ルックス)がトテモ良い!
・塗装の皮膜ができるので防水性に富む
・手入れが楽(ある意味)

ウレタン塗装(短所)
・塗装する事で重さが増す。
・落としたり、石や岩などにぶつけるとその部分が白濁する恐れがある。
・薄いスクラッチであればコンパウンドなどである程度消せるが深い傷は無理。
・年経変化で塗装の痩せや紫外線の影響で黄ばみが出る場合もある。


オイルフィニッシュ(長所)
・塗装皮膜が薄いので重くならない。
・気楽に扱える
・傷が付いても補修が出来る。
・素材本来の温かみを感じられる。

オイルフィニッシュ(短所)
・手入れをきちんとしないといけない。
・ウレタンと比べると防水性に劣る


私が使ってみて思うところを列挙してみました。他にもこうだよって事もあるかもしれません。

ウレタンが手入れが楽、オイルが手入れをきちんと・・と書きましたが
どちらも釣行終了後しっかりと水気を取り日陰干しを行うのが基本的な手入れ方法です。
とにかく水気はいけません!

オイルに関しては日陰干し乾燥後オイルを塗ってやることは必要と思います。
簡単、大変と思っていても実はどちらも上記のような手入れを釣行後行う事で長持ちさせる事が出来ます!


これらを元にスタイル別に考えてみると
・源流志向でハードな釣行、長時間釣行が多い方には小振りでオイルフィニッシュ
・あまり源流には行かずハードな釣行はしないという方、またハード釣行もするがHP等を持たれていて
 釣行記などでランディングしたヤマメなどの綺麗な画像を撮りたいという方には普通サイズのウレタン

をお勧め致します。あとはお好みで選べば良いと思います。

ウレタン、オイルの特性や手入れ方法がこれで大体分かったと思います。
自分の釣りのスタイルを思い出して頂き、
ランディングネットをお持ちの方がお手入れの参考に、またこれから購入をお考えの方の選ぶ目安になれば幸いです。

 
どちらの塗装が作り手として楽か
 多分ユーザーの方10人にこの質問をすれば大部分の方はオイルだ〜って言うでしょうね(笑)
ウレタンのほうがコンプレッサーやエアガン、シンナーなど使い大変だよ〜〜って。
かくいう私もそう思っていた一人です。が、しかし、、やってみるとオイルの奥の深さに吸い込まれそうになりました(爆)
まずはオイルの種類の多さ!とにかく色んな種類のオイルがありどれも固有の特色がある(一長一短)。またグリップ素材によってはオイルが全く適さない物も多く存在します。
 さらに、これはオイルフィニッシュをした事のあるビルダーは口を揃えて言う言葉があります。
それは・・・・・「いつ塗装の終わりかが分かりません」って。ウレタンのような輝きは出ないと分かりつつもしかしたらテッカテカになるかもなんて思い塗り続ける事も(私の体験談)。世の中そんなに甘くない(爆)
 オイルフィニッシュでも時間はかけてるんですよ〜〜!

オーダーについて
 2008年からフルオーダーも承ります。既存の数種類の型枠から選んでいただくか全く自分のオリジナルデザインでもOK
依頼者と納得のいくオリジナルの作品製作をおこなって行きたいと思っております
フレーム材、グリップ材、サイズ、塗装方法、など選択して頂き見積もり後制作に入りまお気軽にどうぞ
    あなた好みのオリジナルランディングネットをつくりませんか。

あとがき(余談ですが・・)
 制作者の私はどちらの塗装のネットを使っているかといえばう〜〜ん両方です(笑)
ウレタンの皮膜の強さ、防水性は今まで思う存分感じてきてましたので昨年まで2年ほどオイルフィニッシュを使ってきました。
その結果オイル仕上げでも充分な耐久性があることを身をもって感じました。釣行後オイルを塗って手入れをする作業も愛着が湧く作業だしきちんと大事に使えばオイルでも全く問題はないですね!
 2007年からははウレタン塗装のネットを多く制作しているので出来の悪い奴(笑)を自分用にして使っています。
オイルも勿論使っています。私自身も釣りのスタイルによりネットを替えています。

バンブーフレームに関しては何も言う事はない位信頼出来る素材と思っています。以前キリ番で巾5mm足らずのバンブーフレームネットを富山の方に進呈しそれ以来ずっと使っていただいております。尺イワナなどを数多くランディングして良い釣りをされていますが(笑)、全く問題なく現役で頑張っています!要は使い方次第で、釣れたあとそのまま水面と平行に持ち上げて移動しないければそうそう壊れる事はないと思います。
 ランディングネットで一番弱い部分はグリップの泣き別れ部分です。そこにストレスが加わらなければ破損しにくいものです。逆にストレスが一気に加われば通常フレームの12mm巾でも簡単にバキっと逝っちゃいます。

新素材にしても今からどんどん挑戦しようと思っていますし、塗装もオイル、ウレタン以外で何かないかと模索しております。
際物で終わるか、定番化出来るかは分かりませんが極力定番化できるようにしたいですね!